2017.07.19

レオナルド×ミケランジェロ展

2017年7月7日(金)Risako
 

レオナルド・ダ・ヴィンチの絵が好きです。特に「最後の晩餐」や「キリストの洗礼」は格別に好きです。とはいうものの、レオナルドの素描はあまり間近で観た事がなかったので、丸の内の三菱一号館美術館で開催されている「レオナルド×ミケランジェロ展」へ行ってきました。
 

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三菱一号館美術館 外観

 

展示は期待していた以上に見ごたえがあり、没頭していたらあっというまに時が過ぎてしまいました。レオナルドとミケランジェロの技法や個性の違いを比べながら鑑賞でき、素描の味わいを知る良いきっかけにもなりました。黒ではなく赤チョークで描くデッサンも、こんなに魅力的なのですね。
心打たれた作品が多すぎて、ここだけではお伝えしきれませんので、中でも特に印象深かったいくつかの作品について触れます。
 

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レオナルド・ダ・ヴィンチ《少女の頭部/〈岩窟の聖母〉の天使のための習作》
1483-85年頃 金属尖筆、鉛白によるハイライト/明るい黄褐色に地塗りした紙
トリノ王立図書館 ©Torino, Biblioteca Reale
※クリックで拡大表示

 

完璧と言えるくらい美しい理想の若い女性の顔立ちです。「この世で一番美しい素描」と言われるのも納得ですね。絵の専門的な事はわからない私でも感動してしまうのが、少女の右頬にかかる陰や、上まぶたや唇の下の陰です。肌の丸みも見事に陰影で表現した立体感が素晴らしく、単に美しいだけでなくどこかミステリアスにも見えました。
 

「レオナルド・ダ・ヴィンチと弟子《 腰かけた横向きの老人》」の赤チョークで描かれた作品は、線の描き方がとても繊細で、ずっと見つめていたくなるくらい最高の作品でした。襟元のリボンの部分、袖口がだら~んと垂れている様子、老人の腰のあたりの影、陰影の描き方に思わず見とれてしまいます。ゆったりした衣服の様子がリアルで、衣服のひだの表現もたまりません。赤チョークだけでこんな細かく描写できるなんて。この緻密な線や影の描き方、柔らかなタッチをずっと眺めていたいです。
 
 

対比が楽しめる「レダと白鳥」。
今回の展覧会の見どころのひとつ「レダと白鳥」。神話に基づいた作品です。
オリジナル絵画作品は、すでに失われており、追随者の模倣によって伝えられる「レダと白鳥」の対比になります。
レオナルドのレダは立ち姿、ミケランジエロのほうは横たわるレダで、この対比はとても興味深かったです。スパルタ王の妻であるレダを誘惑しようとしているのは、白鳥に化けた神・ゼウスという設定もユニークな発想です。
 

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フランチェスコ・ブリーナ(帰属) 《レダと白鳥(失われたミケランジェロ作品に基づく)》
1575年頃 油彩/板 カーサ・ブオナローティ
©Associazione Culturale Metamorfosi and Fondazione Casa Buonarroti

 

ph_leomiche_04_レダと白鳥_レオナルド

レオナルド・ダ・ヴィンチに基づく 《レダと白鳥》
1505-10年頃 油彩/板 ウフィツィ美術館
©Firenze, Gallerie degli Uffizi, Gabinetto fotografico delle Gallerie degli Uffizi

 

どちらのレダの姿も美しいのですが、ミケランジェロのレダの太ももに注目してみると、どこか男性的に感じませんか。女性を描く時も男性モデルを使う事もあったようなので、ひょっとしたらこれも男性モデルを使ったのかも?と思いました。
 

レオナルドのレダは、どの角度から見ても女神らしく女性的です。絵の中心になっているレダと白鳥はもちろん、私はその奥の背景も好きです。聖地を思わせるような美しい風景が広がっていて、自然観察が好きだったレオナルドならではの自然描写です。さすが、愛する自然をより美しく見せるのが上手ですね。
 

ダヴィンチとミケランジェロの「レダと白鳥」、どちらがいいか好みが分かれるでしょうが、私はレオナルドの「レダと白鳥」が気にいりました。レダの立ち姿が女性らしく、丸みある体のラインも素敵です。ゼウスである白鳥も、ミケランジェロは白で描いている一方でレオナルドは黒で描いていて重量感があります。レダの女性らしさ、白鳥の男性らしさがわかりやすく描かれています。
 
 

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お昼は美術館内にあるCafé 1894で、展覧会タイアップメニューを食べてきました。「プランツォ・フィオレンティーノ」(=フィレンツェのランチ:1,850円/税別)は、レオナルドとミケランジェロの故郷イタリア・フィレンツェをイメージしたランチメニューです。歴史が古く、美しい街並みフィレンツェのイメージカラーは夕陽のオレンジ色。そんなフィレンツェのイメージカラーを思わせる鮮やかな色のサーモンが、前菜で登場します。
 

スモークサーモンのテリーヌは、オレンジヨーグルトのソースと一緒に出てきます。外側は濃いオレンジ色のサーモン、中は淡いサーモンピンクのテリーヌで、その色彩のコントラストがおしゃれです。「オレンジヨーグルトのソースはしっかり味がついているので、これだけで食べても楽しめますが、せっかくならサーモンにもぜひかけて召し上がってみてください。」と勧められ、まずはそのままいただき、次にサーモンにかけてみました。(最後はバゲットにも。よく合います)
 

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柔らかくてとろけるような食感、テリーヌの部分はさらに柔らかく、まるでクリームのようでした。そこにオレンジヨーグルトのソースをかけると、味に変化が出て2度楽しめます。ソースはヨーグルトの酸味が効いていて爽やか、今の季節にぴったりです。
 

メインで出てくるのは牛のタリアータ。タリアータとは「薄切り」という意味です。
薄く切った牛肉のステーキにたっぷりの野菜(ルッコラ、ズッキーニ、ミニトマトなど)を添えたプレートは、彩り豊かで目でも楽しめます。牛肉料理とは言えサラダ感覚で食べられるでしょう。口に入れた途端牛肉のうまみが広がり、焼き加減も絶妙です。赤身が多く、上質なお肉という感じがしました。
 

さらに野菜や肉の風味を引き立ててくれるのが、バルサミコ酢と薄くスライスしたチーズです。どうしてチーズなのかというと、ダヴィンチとミケランジェロは2人ともチーズ好きだったからなんですって。
 

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タイアップドリンクの「アペロール ベリーニ」(780円/税別)は、食前酒としてぴったりなリキュールです。イタリアで親しまれている柑橘類とハーブで作られていて、赤みを帯びた淡いオレンジ色が綺麗で、見ているだけで涼しくなります。柑橘系といってもそこまで酸味は強くなく、柔らかい甘みでサラっと飲めました。
 

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お店はクラシカルな印象で、「うわぁ、天井たか~い」と、開放感を感じます。三菱一号美術館は、1894年に東京丸の内に建設された洋風事務所建築の「三菱一号館」を復元した建物。床や柱などに歴史が色濃く残っていて、レトロで懐かしい雰囲気です。上品で落ち着いた空間の中で、贅沢で華やかなランチが堪能できました。
 

もしこちらでフラっと昼食をとるなら、人気なので12~13時の混む時間を避けるか、待つのは覚悟していた方がいいでしょう。(ランチタイム:11~14時)
ちなみにこちらでは8月31日まで「大人の夕涼みフェア」が開催されていて、店内には風鈴が飾ってあります。「涼」を感じて癒されるでしょう。夜はライトアップされ、さらに幻想的でロマンチックな風鈴の装飾が楽しめるはずです。私も機会を見つけて夜に行ってみます。
 

余談ですが、朝はしっかり食べていったはずなのに、鑑賞中に静かな場内で、お腹がグ~と鳴ってしまい恥ずかしい思いをしてしまったので、次の取材にはもっとしっかり食べていかなきゃなと思いました。
 

「レオナルド×ミケランジェロ展」は私にとって人生初の取材で、とてもドキドキしていました。準備が不十分な事もあり当日は想定外の事もありましたが、担当者やスタッフの方たちの迅速な対応で、無事に取材を終えることができました。お忙しい中丁寧に対応していただいたこと、この場をお借りしお礼申し上げます。
 

緊張して要領得ない事もあったものの、絵画鑑賞だけでなく、美術館のレンガ造りの建物や緑豊かでベンチもある居心地のいい中庭、趣あるCafé 1894での食事など、全てが素敵なひとときでした。
 

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レオナルド×ミケランジェロ展
会 期:2017年6月17日(土)~9月24日(日)
会 場:三菱一号館美術館 東京都千代田区丸の内2-6-2
時 間:10:00~18:00(祝日を除く金曜、第2水曜、会期最終週平日は20:00まで)
休館日:月曜(但し、祝日は開館)
http://mimt.jp/lemi/
 

Café 1894
http://mimt.jp/cafe1894/