2017.06.05

山田文具店

やすこな文房具 第一回

 

 きっかけは1本のペンだった。

 

 友人から頂いた海外ジュエリーブランドの白いペンは、今まで数百円で買えるようなものばかり使用していた私にとっては外見以上にキラキラしていて、ずっと見ていても飽きないような興奮を与えてくれた。使うたび気分を揚げてくれる、事務目的に留まらない文房具。学生の時は毎日勉強で当たり前のように使っていたのに、今になってこんなに目移りするくらい夢中になってしまうのはなぜなのだろうか。

 

 三鷹駅から歩いて数分の距離にある「山田文具店」は、2008年に創業して以来文房具をメインに多彩なアイテムを取り扱っている、いわば“雑貨のセレクトショップ”だ。

 
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 店内には今まで見たことがないはずなのに、どこか懐かしさを感じるようなアイテムが数多く見受けられる。例えばキラキラの目が可愛らしいフエキくんののりは、使ったことは無いはずなのに、小さいころに傍にあったような懐古感があった。ほかにも古き良きものという印象を受ける原稿用紙やノートなど、まるで自分が当たり前のように使っていた錯覚を覚えるのはきっと私だけではないだろう。

 
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 もちろん懐かしさを感じさせるアイテムばかりではない。マニアにはたまらないような鉄道関係の雑貨やこけしグッズのほか、気鋭のクリエイターが手掛けた可愛らしいキャラクター雑貨などなど。店頭にはコーナーごとに思わず「おっ」と立ち止まってしまうようなユニークなものまで多彩なラインアップが置かれているのだ。なかでも中・高生の時に慣れ親しんだ「広辞苑」をモチーフにしたトートバッグや「岩波新書」のノートは、懐かしいような新しいような、複雑で新鮮な感動を覚えた。

 
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 文房具店に行くとなると、「消しゴムを買いに」「シャーペンの芯を買いに」など、目的があって足を運ぶ人が大半なのではないだろうか。しかしここには、それだけではなく「何か楽しいものがないかな」と、ぶらりと訪れても楽しめる魅力が詰まっている。

 

 開業前は三鷹の「デイリーズ」という雑貨や家具の複合ショップで仕入れ・販売担当として働いていたという店長の山田さん。以前は深く掘り下げることができなかったという大好きな文房具を中心に、造り手さんの思いが伝わるような商品を扱っているそうだ。「昔駄菓子屋に百円持って行ってお菓子を買ったように、ここでは千円持って何かお気に入りの文房具を探して楽しんでもらえたら」。そう言う山田さんの思いはお店の雰囲気やディプレイにも表れているように思えた。

 
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 PCで色々なことができるようになった今では、ペンを握って紙に文字を書くという行為をしなくなった人も多いのではないだろうか。もちろんそれで事足りるのならば問題ないのかもしれない。実際に私もペンを握ることすら疎遠になっている時期があったようにも思う。しかし世の中には、こんなにも心躍る可愛らしく繊細な文房具があることも、きっと知っておいて損はないだろう。そういった宝物のような文房具たちの存在を教えてもらえた気がする。

 

 文房具と雑貨のテーマパークのようなお店でした。

 

文:橋詰康子 / 写真:西原樹里

 

 
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山田文具店
東京都三鷹市下連雀3-38-4 三鷹産業プラザ1階
営業時間:平日11:00~19:00、土日祝11:00~20:00
定休日:不定休
電話:0422-38-8689
http://yamadastationery.jp/

 

 
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やすこが選んだ文房具をプレゼント!

 
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山田文具店で見つけたかわいい文房具を3点セットにして抽選で1名様にプレゼントします。
ランオンのイラストが懐かしい「よいこのおどうぐばこ」ゆらゆらメモ入りスチール缶「めもかんライオン」/サクラクレパスがモチーフのメモパッド「サクラクレパス メモ A7」/読書女子さんもよろこぶ「めがねしおり」

 

応募要領
メールフォームの件名を「山田文具店」として、「お名前」、「メールアドレス」、内容欄に「送付先の郵便番号・住所」を明記のうえ、ご応募ください。
応募締切:2017年6月16日(金)
ご応募はこちらから!

※賞品に、カゴと橋詰康子の手は含まれていません。

 

 


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